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期待収益
期待収益とは何か?
企業を本当にM&Aするのかどうか決める際に、「期待収益」というものを挙げることができます。これは、簡単に言うと該当企業が将来的に稼ぐであろう収益を数値化したものです。今後の5年や10年、時には20年という長期のスパンの中で、どれだけの収益を出すことができるのか想定するのです。今の成長が著しいベンチャー企業とか、成熟産業では全くこの期待収益が異なってきます。例えばベンチャー企業では、年を追うごとにそれだけ収益も拡大することが期待されているので、当然高い企業評価でM&Aをされる可能性も高くなっていきます。逆に、成熟産業の会社は、今後の収益拡大という面では限界がありますので、M&Aの際にはその評価も少し低くなってしまうのです。
M&Aでは期待収益は保守的に見積られる
もちろんこうした期待収益というのはあくまでも予想の数字ですから、実際に企業買収をしたら予想収益まで全く届かないという可能性も出てきます。こうしたことも考えて、会社をM&Aする時には、期待収益をできるだけ「堅実」に見積もることが多くなっています。なぜならその数字を元にM&Aの買収額というものが決まってくるからです。アメリカなどでは、公共企業とか期待収益が読みやすい食品会社などを専門的にM&Aしている投資会社も存在します。そうすると、将来の収益予想も比較的容易になるので、適切な買収価格も計算しやすくなるのです。