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救済型M&A
救済型M&Aとは何か?
救済型のM&Aというのは、そのままで経営不振で破綻してしまう可能性のある企業に対して手を差し伸べることを意味しています。つまり増資などの資本参加をして、一緒に経営再建を目指すということです。こうしたM&Aには幾つかの特徴というものがあります。例えば、多くのケースで買収企業に対して新株を発行します。この理由としては新株発行で手に入れる資金を会社に投入して、経営の再建をより迅速にまた効率的に進めるということがあるのです。さらに救済型のM&Aというのは金融業とか卸・小売業などで業種でよく行われます。
日本電産のM&Aが救済型の典型例
しかし最近では不況の影響を受けた流通とか銀行などでも行われることがあるのです。日本でこの救済型M&Aの例を挙げるとすれば、日本電産による企業買収でしょう。この企業は今までに40以上の企業を買収してきています。そしてその買収した企業のいずれも経営再建に成功しているというのが大きな特徴です。2003年には「三協精機製作所」の買収を行いました。この企業というのは、以前にベリアリングメーカーのミネゾアから敵対的買収を仕掛けれました。しかしその時には新日鐵がホワイトナイトとなったのです。結局新日鐵は三協精機製作所の経営再建ができず、日本電産が買い取る形になりました。それからというもの、業績は大幅に回復し企業ブランドも従業員も救われた形になったのです。