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投資銀行
投資銀行とは何か?
投資銀行という形態は、米国で生まれた業態です。その事業の内容はイギリスで発生したマーチャントバンクに似ています。投資家から預かった資金を市場にて運用して行くことが投資銀行の主な仕事であると言えます。株式や不動産の商品、債権などが投資の対象となっています。投資銀行は、企業が会社を売却するのを援助する業務を行ったり、一般の企業が行うM&Aに関連した業務を行ったりすることもあります。加えて、M&Aを行いたいと考えている企業と会社売却をしたい企業とのマッチングに関する業務も行うことがあります。M&Aに関連して、どのような方法で資金の調達を行うべきかアドバイスをすることもあります。投資銀行は社債や新株を発行するのか、金融機関から資金調達をするのかといったアドバイスをします。企業はアドバイスを受けつつ、資金調達を行うことができます。
リーマンショック後は投資銀行業務が制限された
日本でも大手証券会社や、銀行グループが投資銀行業務を行っています。リーマンショック前後で投資銀行の経営方法には変化が見られました。リーマンショック前の状況ですと、投資銀行は、レバレッジを掛けて自己売買を行う状況が見られてきました。ところが、リーマンショック後は、バブルの崩壊により経営が厳しい状況になる投資銀行も出てきてしまいました。そして、その流れの中で、金融規制の強化によって自由に市場取引を行える金額が少なくなりました。そこで、投資銀行の経営方法として、金融支援業務を増やす流れが出てきました。金融支援業務として、例えば、上記のM&Aを行いたいと考えている企業と会社売却をしたい企業とのマッチングを行うことによって、その手数料を受け取るという支援業務があります。日本企業でも投資銀行の金融支援業務により、アメリカの大企業を買収したというような事例もあります。投資銀行の経営者の幹部の中には、大企業の社外取締役となってその企業の業務支援をする場合もあり、企業としてはメリットとデメリットをよく比較検討することが大切です。