文字のサイズ
- 小
- 中
- 大
その他
友好的買収
友好的買収とは何か?
友好的買収とは、企業買収で買収される側の経営陣がその買収に賛成している場合の買収のことを言います。反対に友好的買収に対して、買収される側の経営陣がその買収に反対している場合は敵対的買収と呼ばれています。企業買収の手法として株式譲渡や、新株引受、株式交換、営業譲渡、合併、会社分割等の手法が挙げられます。このように企業を会社売却やM&Aによって買収するケースでは、敵対買収と友好的買収の二つのケースが考えられるのです。敵対買収は相手側の経営陣や社員等が買収を望んでいないので、買収を実行しても成功しないことが多くなっています。それと反対に友好的買収はお互いの企業の利害が一致しているため、買収が成功しやすい傾向にあります。友好的買収をする場合はお互いの企業が持ち合わせていない強みを持っていることが多くあります。買収する側の大企業は中小企業の新たな技術・サービスを手に入れることができます。それに対して買収される中小企業は買収企業のブランド力・ネットワーク力などを手に入れることができるのです。このようにして、両企業にとって利益があるならば友好的な買収が成立可能なのです。
グループ会社になることでマーケットシェアを拡大できる
昨今、IT業界では日々新たな技術を持っている新興企業が誕生してきています。しかし新興企業は資金力やブランド力がないので、市場シェアを大きく拡大することが難しくなる状況が生じます。それとは反対に、すでに純資産の大きなブランド力の高いIT企業は、急激に業績を拡大している新興企業の新たなサービスや技術が魅力的に見えます。そのような場合には大手のIT企業は新興企業に対して会社売却やM&Aを持ちかけたり、友好的買収を試みたりすることになります。両企業の経営者同士の話し合いの末、両企業共にメリットがあると思われた場に新興企業が大手のIT企業のグループ会社になるなどの結論に至ります。新興企業が大手のIT企業のグループ会社になることによって、競合他社よりもマーケットシェアをいち早く拡大することができるようになるのです。