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ワラント

ワラントとは何か?

ワラントとは、将来の一定期間内に定められた会社の株式を一定の価格によって購入できる権利のことを言います。将来株価が上がった場合だけ権利を行使するならば、確実に利益が得られるのです。ワラントは「新株引受権」と呼ばれることもあります。株式公開前のベンチャー企業の創業者の出資比率維持、ストックオプションで用いられることが多くあります。投資家に対してのインセンティブとして発行されるものになります。それは低金利・低配当率といったネガティブな要素がある債権や、優先株の受け入れをしてもらうためのものになるのです。見通しが明るいならばワラントはさらに魅力的になります。ワラントが発行されると行使価格は現行の市場価格より高くなります。会社の役員等にストックオプションとして付与するケースや転換社債、ワラント付社債として発行するケース以外は発行されません。ワラントの行使期間を通じ株式の価格が下がった時は、ワラントの価値はなくなることになります。このように、M&Aの利用のケースではこのワラントの行使が大きな意味を持つことがあります。

 

M&Aでワラントを行使することもできる

業績不振企業を買収する時に段階的に投資をすることによって業績が回復するならば、権利行使して出資比率を上げることができます。また業績が回復しないケースでは、権利放棄等するなどの方法が考えられます。「カタールホールディング」は、経済的に豊かなカタール国カタール政府系ファンドでありカタール投資庁の傘下のことですが、そのカタールホールディングが保有していたイギリスの国際金融グループ「バークレイズ」のワラントを2012年の11月に全て売却しました。その結果カタールホールディングは約27億円の利益を得ることになったのです。売却先はドイツ銀行とゴールドマン・サックス・グループとなっていますが、すぐに売却されました。しかしカタールホールディングは6.7%の出資があってバークレイズの筆頭株主でありつづけているのです。このようにワラントの行使が大きな影響力があることから、M&Aのケースでワラント行使を利用することもできるのです。

 

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