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プレパッケージ型民事再生
プレパッケージ型民事再生とは何か?
プレパッケージ型民事再生とは、スポンサー候補や事業譲渡先を予定したうえで、民事再生手続きを裁判所に申し立てる段階の前にスポンサーの候補や事業譲渡先が決まっている場合の民事再生手続きのことです。企業再生の方法として用いられるものの中に、民事再生法等よる法的な処理と、会社売却等の方法があります。このような方法で事業を再生させる前にサポート役を担ってくれる企業や事業の譲渡が決まっているならば、企業の再生も容易になりますし、スポンサーが事前に決まっているのであれば、スポンサーから支援表明やDIPファイナンスを受けることができますので、再生企業の信用を保全した状態で再建を実施することが可能になります。この形態がプレパッケージ型民事再生として知られているものです。
事業の円滑な再生を目的
このプレパッケージ型民事再生は、M&Aの中でもスポンサーとなってくれる企業が決まっているので、通常の民事再生とは異なり様々な特徴があります。この形態においては、スポンサーを決めた上で法的な処理が行われることが特徴となっており、支援してくれる企業が事前に決まっていることから事業の業務の質を落とすことがなく、円滑に業務を続けていくことが可能になるのです。それだけでなく、プレパッケージ型民事再生は複数の企業の中からスポンサーを候補として選んでいきます。ですから、契約内容が自社にとって不利な内容となることが少ないため、企業の立て直しに最適な形態となるのです。またプレパッケージ型民事再生は、スポンサーを選出することにおいて第三者的立場の意見が用いられるということも特徴として挙げられます。契約を履行していく上で客観的な意見が反映されるため、事業が円滑に進みやすくなるという性質があるのです。このような民事再生は、事業の円滑な再生を目的にしています。そのため、事業の再生のために会社売却など早期の着手が必要となりますので、スポンサーとなってくれる企業の支援体制が確立されていることが重要になるのです。このようなM&Aのケースは、必要な条件を満たしているスポンサーを選ぶことによって効率の良い事業の再生をすることができるのです。