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ビジネスDD
ビジネスDDとは何か?
ビジネスDDとは、買収対象の企業が属する市場の規模や動向、競合する企業の推移などを調査することです。正式には「ビジネス・デューデリジェンス」と呼びます。効果的なM&Aを行うためには、会社売却を行っている企業に関する様々な情報が必要となります。もし、売り手となる企業の属する市場の規模や動向、そして競合する企業の数やその勢力をきちんと把握していないなら、M&Aを通じて企業を買収したとしても予測していた収益を生み出すことができず、無駄なコストが発生して失敗するということにもなりかねません。それゆえビジネスDDという行為はとても重要かつ不可決な行為なのです。ビジネスDDを適切に完了させるためには、様々な専門知識やそれ相応の時間が必要となりますが、ビジネスDDを通じて企業の置かれている状況を客観的かつ多方面から分析することができるなら、実際に買収を行う価値があるのか、そして買収したとしてその買収からどれほどの利益が生じるかということを知ることができるようになります。
M&Aアドバイザーに依頼するようになってきている
買い手企業の中には、買収対象として検討している企業について実際よりも良い評価をし、将来への良いヴィジョンを持ちたいと考える企業も存在するようです。しかしながらその方向性は甘い希望が含まれていると言えます。売り手企業の現状をただ単に良いものとして捉えるのではなく、あくまでも売り手企業の現状を客観的に把握することが大切なのです。ビジネスデューデリジェンスにおいては、過大な希望や夢は排除して事実に基づいて冷静に判断するということに留意する必要があります。それゆえビジネスDDを公正、効率的、そして客観的に実施するために、買い手企業自身が行うのではなく、一般的に、M&Aを専門とするアドバイザーや監査法人に依頼するようになっています。大型の投資ともなりますと、外部の経営コンサルタントに依頼してビジネスDDが行われるケースもあります。