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デットハンド型買収防衛策
デットハンド型買収防衛策とは何か?
買収防衛策は、買収のターゲットにならないようにする「買収予防策」と、実際にターゲットにされた時に対処する「買収対抗策」の2つに区分されます。また、敵対的買収とは、買収者が対象企業の経営陣(取締役会)の同意を得ないで、TOB(株式公開買付け)などの方法で買収を仕掛けることをいいます。会社売却・M&Aの手続きを進めるに当たって、「デットハンド型買収防衛策」などの買収防衛策について理解することは大切です。「デットハンド型買収防衛策」というのは、買収の対象となっている会社について、取締役会を構成している取締役の過半数を交代させた場合でも、防衛策を廃止したり、発動を阻止したりできなくなる防衛策の類型を指しています。株主総会の決議で取締役の過半数を交代させることが決まった場合でも、廃止・不発動とすることができなくなるものなので、アメリカ合衆国においては、「デットハンド型買収防衛策」を導入していることについて、大きな批判が起こっています。
ポイズンピルの消却ができない
ポイズンピルが採用された当時の取締役またはその同意により後継者として選任、または推薦された取締役(継続取締役)以外の者はポイズンピルの消却はできないことを定めたデッドハンド条項をポイズンピルに付すことで行われます。「デットハンド型買収防衛策」を導入していると、金融商品取引所において、上場廃止の対象となってしまいます。近年、「デットハンド型買収防衛策」は注目を集めていて、非常に買収防衛策として強い効果を発揮します。しかし、経営者を交代させることを不当に制限する防衛策であるため、強い批判を浴びている防衛策でもあります。昨今、敵対的買収は増加傾向にあり、これを防止するために企業側でも買収予防策や買収対抗策を取るようになっています。会社売却、M&Aの手続きで、買収対象となった会社としては、なんとか買収を防ぎたいと考えるわけですが、適切な防衛策を採る必要があると言えるでしょう。会社売却やM&Aの手続きには、複雑な知識が必要となります。