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M&A(Mergers and Acquisitions)

ショートリスト

M&Aの迷路を進む:ショートリストの重要性を理解する

– 決定プロセスの合理化:M&Aにおけるショートリストの役割
– 優れた候補の特定:ショートリストが取引プロセスを形作る方法
– 事例と洞察:ショートリストがM&A成功に与える影響を明らかにする

決定プロセスの合理化:M&Aにおけるショートリストの役割

– ショートリストは、M&Aプロセスで最も優れた候補として特定された潜在的な買収者またはターゲットの厳選されたリストです。
– ショートリストは、意思決定プロセスを合理化し、戦略的な目標と取引の基準と最も一致する候補者のプールを絞り込むことによって役立ちます。
– ショートリストは効率的なリソース配分を可能にし、最も有望な機会に注力し、リソースを集中させることで、成功した取引の実行の可能性を最大化します。

M&Aを行う時に、対象となる売却先をリストアップしたものがロングリストですが、その中では非常に緩やかな基準で業種やそのエリア、規模、買収の予定額などが記載されています。通常、このロングリストでは大体20社くらいの情報が載せられることになります。それに対してショートリストというのは、このロングリストで選ばれた企業の基準をさらに細かくしています。平均的にショートリストに載っている会社というのは大体5社くらいです。

優れた候補の特定:ショートリストが取引プロセスを形作る方法

– ショートリスト作成には、財務パフォーマンス、市場位置、シナジーの可能性、文化的適合性など、様々な要因に基づく潜在的な買収者やターゲットの徹底的な評価とスクリーニングが含まれます。
– ショートリストの基準は、取引の特定の目標と優先事項に応じて異なる場合があります。戦略的適合性、財務的実行可能性、規制上の考慮事項、価値創造の可能性など、主要な考慮事項があります。
– ショートリストは、デューデリジェンスの取り組みを促進し、取引者が努力とリソースを最も有望な候補者の評価と交渉に集中できるようにするのに重要な役割を果たします。

事例と洞察:ショートリストがM&A成功に与える影響を明らかにする

– 2006年のディズニーによるピクサーの買収では、ディズニーの役員は、クリエイティブな才能、知的財産ポートフォリオ、文化的適合性などの要因に基づいて、潜在的なアニメーションスタジオのショートリストを作成しました。この戦略的アプローチが、ピクサーの成功した買収とディズニーのアニメーション業界での地位を強化することにつながりました。
– 一方、2014年のSprintとT-Mobileの合併未遂では、規制上の懸念や反トラスト問題がショートリストから特定の潜在的な買収者を除外する原因となり、最終的に取引の実現可能性と成功に影響を与えました。
– これらの事例は、ショートリストがM&A取引の結果を形作る上での重要な役割を示しており、ショートリスト作成プロセスにおける徹底的な評価と戦略的な意思決定の重要性を強調しています。

ショートリストは、M&Aプロセスで最も優れた候補を効率的に特定し、戦略的目標と基準との一致を確保するための重要な役割を果たします。ショートリスト作成により、意思決定を合理化し、デューデリジェンスの取り組みを促進し、成功した取引の実行に貢献します。事例と洞察を通じて、ステークホルダーはショートリスト作成の重要性についての貴重な教訓を得ることができます。

新日本総合事務所のようなM&Aアドバイザーの出番

売却先の選定に関しては、もちろん情報の漏えいリスクや信用不安などの危険性があるので、自分たちでこうしたものをリストアップしていくよりは仲介会社に作業を依頼するというのが一般的でしょう。M&Aを実行する時には、スキームの策定や情報収集も確かに重要です。しかしその前にはロングリストやショートリストで会社売却先を絞ることも必須となります。そして条件の交渉から基本合意、最後にデューディリジェンヌの実施や最終の契約書の実行という流れになるわけです。このようにかなり複雑で作業量も多いので、新日本総合事務所のようなM&Aアドバイザーの出番となるのです。