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M&A(Mergers and Acquisitions)

弁護士法人

M&A取引での弁護士法人の役割

– 専門的な法的ガイダンス:弁護士法人は、合併・買収(M&A)プロセス全体での専門的な法的ガイダンスとサポートを提供する重要な役割を果たします。
– 取引の構築と交渉:彼らはM&A取引の構築、条件の交渉、複雑な法的枠組みを航行し、取引の成功を確保します。
– デューデリジェンスとコンプライアンス:弁護士法人は徹底したデューデリジェンスを行い、規制のコンプライアンスを確保し、M&A取引における法的リスクを軽減し、顧客の価値を最大化します。

弁護士法人とは、弁護士を社員とする弁護士業務を行う法人のことを言います。弁護士法人の社員は弁護士でなければなりません。そして、原則として全社員が業務を執行します。元来、弁護士は個々の事務所を構えたり、事務所を構えた弁護士に雇われる形で業務をしていました。しかし、法律事務が複雑で多様化する中、個人事務所やその集合体という形態では、対応しきれない事態も出てくるようになりました。それで、国民の弁護士利用の利便性の向上と、弁護士の経営基盤の安定化を図るという目的で2002年4月施行の改正弁護士法で認められ、弁護士業務を取り扱うことができる法人として弁護士法人を設立できるようになったのです。このことによって、法人は主たる事務所(本店)の他に、従たる事務所(支店)が置けて全国展開が可能なったのです。さらに弁護士のいない過疎地などへの進出も期待されています。弁護士一名でも法人化は可能ですが、複数の弁護士が社員となることによってその法人を形成し、業務の継続性や業務に関して賠償能力が強化されることが期待されています。また事務所側も、業務を運営していく基盤がしっかりするため、構成している弁護士の活動もしやすくなります。弁護士が複数在籍していることにより、専門化や共同化がなされるのです。

専門的な法的ガイダンス

弁護士法人は、M&A取引に乗り出す企業にとって不可欠なパートナーとして、取引のすべての段階で専門的な法的ガイダンスを提供します。取引の評価の初期段階から合意書の最終決定まで、弁護士法人は顧客の独自のニーズや目標に合わせた戦略的なアドバイスを提供します。企業法やM&A規制に対する深い理解を持つこれらの弁護士法人は、顧客が法的複雑さを航行し、潜在的な課題を予測し、リスクを軽減するための効果的な解決策を開発するのに役立ちます。また、弁護士法人は、投資銀行家や会計士などの他の専門アドバイザーと緊密に協力して、包括的でシームレスなM&Aプロセスを確保します。

取引の構築と交渉

弁護士法人のM&A取引での主要な役割の1つは、顧客が取引を構築し、有利な条件で交渉するのを支援することです。彼らは、法的専門知識と業界知識を活用して、顧客の戦略的目標に合致し、価値を最大化する取引構造を設計するのに役立ちます。これには、適切な買収構造の決定、取引書類の作成、購入価格、保証、および保証に関する主要な条項の交渉などが含まれます。また、弁護士法人は、当事者間のコミュニケーションを促進し、紛争を解決し、相互に利益のある合意に達するための障害を乗り越えるのに重要な役割を果たします。弁護士法人が取引の構築と交渉の複雑さをガイドすることで、M&A取引がスムーズかつ効率的に実行されることを確保します。

デューデリジェンスとコンプライアンス

弁護士法人は、M&A取引に関連する法的および規制上のリスクを評価し、顧客が情報を収集し、潜在的な落とし穴を回避し、情報に基づいた意思決定を行うのを支援するために、包括的なデューデリジェンスを実施します。これには、契約書、企業文書、規制申告書などのレビューが含まれます。また、弁護士法人は、M&A取引に関連する適用可能な法律や規制に遵守されていることを確認し、独禁法、証券規制、および税務要件を含む法律と規制に適合することを顧客に保証します。徹底したデューデリジェンスと規制の遵守により、弁護士法人はM&Aプロセス全体での法的リスクを軽減し、顧客の利益を保護します。この積極的なアプローチは、取引後の紛争の可能性を最小限に抑えるだけでなく、M&A取引の全体的な成功と価値を向上させます。

大規模M&Aには専門の弁護士が多数必要

企業がその会社売却やM&Aを遂行しようとする際は、事業に関する色々な法務リスクを多面的に調査する必要があります。このことを法務デューデリジェンスというのですが、この調査を安心して任せられるのがM&A専門の弁護士が複数いる法人ということになり、大型のM&Aともなると法務デューデリジェンスとして弁護士法人から大量の弁護士が参加するケースもあるのです。企業が会社売却やM&Aを行う際に、秘密保持契約を締結し基本合意書を締結します。そしてデューデリジェンスを実施して、対象会社が問題がないかを多面的に確認します。その後、スキームを確定させて最終段階として契約書の作成をし、M&A実行という流れになっていくのです。それぞれの段階においての弁護士の役割としては、法的に照らし合わせてアドバイスをしていきます。取引額がとても高額になるのがM&Aの特徴です。また大きな案件では企業価値の見極めが難しいため、M&Aの実行の際は大手の弁護士法人が必要不可欠になってくるのです。

弁護士法人は、専門的な法的ガイダンス、取引の構築と交渉の支援、徹底したデューデリジェンスとコンプライアンスの努力を通じて、成功したM&A取引を促進します。法的専門知識と業界知識を活用して、弁護士法人は顧客がM&A取引の複雑さを航行し、法的リスクを軽減し、価値創造を最大化するのを支援します。信頼できるアドバイザーとして、弁護士法人は、戦略的な合併や買収を実行する企業にとって貴重なパートナーとなり、取引が効率的かつ効果的に実行されること、および適用可能な法律や規制に準拠していることを確認します。