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退職所得
退職所得とは何か?
退職所得とは、退職に伴って勤務先から支払われる所得のことをいいます。具体的には、退職手当や一時恩給、退職が理由となり社会保険制度から支給される一時金、適格退職年金契約に基づいて生命保険会社や、信託会社から支払われる退職一時金を指します。中堅中小企業では、オーナー社長がM&Aに伴って退任することが多いため、M&Aの対価を株式譲渡代金と、役員退職金との組合せで支払われることが多いです。会社売却など、色々な経済用語が収録されているM&Aですが、経済用語の中に、退職所得という言葉が記載されています。退職所得というのは、基本的に退職金として扱われている場合が多いですが、もっと広い意味で、様々な金銭について適用されています。これには、引き続き雇用される予定のある人が、定年を迎えた事によって支払われた、一時的な金額は含まれないのです。退職所得はあくまで、それによって、その会社と関係がなくなってしまう者が受け取る金額のみのことです。もし、引き続きその会社に従事するのであれば、その金銭は給与所得のうち、賞与として扱われることになります。ですから、再雇用制度などによって、退職所得の概念が多少変わってきており、それをしっかりと把握しておく必要があるのです。
退職所得は退職金だけではない
退職所得という言葉だけを聞くと、退職金のことだと誤解してしまいそうですが、実は、退職所得にはそれ以外にも様々な金銭が含まれているのです。公務員や、農林水産業従事者に対しては、それぞれに退職所得には関しての規定が別途して定められています。ですから、それに従って計算されることになり、それが支給されていきます。また、特定退職金共済団体が規定によって支払うことになる金銭も、この所得に分類されることになります。さらに、独立行政法人勤労者退職金共済機構が、規定によって支払うことになる金銭も、この分類に加算されるものです。この他にも、独立行政法人福祉医療機構によって、支払われることになる金銭も加算されることになるので、一般的な退職金だけでは退職所得は計算されず、実際の受取金額はかなり大きくなってくるのです。