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持分プーリング法

持分プーリング法とは何か?

持分プーリング法とは、企業結合が持分の結合に該当するケースの会計処理の方法の1つです。持分の結合とはいずれの企業(または事業)の株主(または持分保有者)も他の企業(または事業)を支配したとは認められず、結合後の企業の便益やリスクを引き続き相互に共有することを達成するため、それぞれの事業の全てまたは事実上の全てを結合し1つの報告単位となることを指しています。持分プーリング法は、結合される会社がすべての負債や資産、資本をそれぞれ適切な帳簿価格で引き継ぐという会計処理の方法となっています。企業の結合をしたとしても会社の継続性は絶たれないで、持分は継続するという考え方をした会計処理方法です。この方法とは対照的な方法としてパーチェス法があります。持分プーリング法はパーチェス法とは異なり、のれんは計上せずに純資産の部分の構成そして金額はそのままの状態で引き継ぐことになります。

 

企業結合に関する会計基準改正により廃止

持分プーリング法のメリットとして、パーチェス法と比較すると合併後に利益が出やすくなるという点を挙げることができます。国際会計基準では持分ブーリング法は適用されていません。パーチェス法のみの適用となっています。企業間の比較可能性の担保、コンバージェンスなど、簿外資産が発生することなどの理由から持分プーリング法は廃止されました。国際基準でも持分プーリング法は廃止されているのに日本だけがそのまま採用されているということは、日本の会計基準の評価が下がるという見方から廃止されたという理由も考えられます。M&A取引を国際化させるためにも日本においても持分プーリング法は廃止ということになりました。持分プーリング法は平成20年の「企業結合に関する会計基準」の改正により廃止され、従来の持分の結合に該当した企業結合のうち共同支配企業の形成以外の企業結合については取得となるものとし、パーチェス法により会計の処理が行われることになりました。

 

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