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ディスクロージャー
ディスクロージャーとは何か?
ディスクロージャーとは、企業が株主や取引先、市場、社会などのステークホルダーに対して会社の様々な情報公開を行うことです。日本では長い間、企業の株式は金融機関などと持ち合うことが多かったため、株主重視の経営が行われてこなかった歴史があります。しかし、近年では企業と金融機関との株式の持ち合い解消が進んでいるために、企業では株主を重視した経営に転換する必要性が生じています。企業がディスクロージャーをする目的は、投資家の判断のための自社の経営実態についての情報を提供することにあります。制度上のディスクロージャーは、金融商品取引法(旧証券取引法)に定められた情報開示など、法律、規則による規制があり、ディスクロージャー内容や時期が強制されています。具体的な内容としては、毎年の有価証券報告書の開示、決算短信の発表、影響の大きい出来事の適時プレスリリースなどがあります。近年では海外の投資家の比率が増えてきていて、海外の投資家に自社の株式を購入してもらうためにもディスクロージャーを積極的に行うことが重要となっている状況です。また、常にディスクロージャーを行っている企業は、他社から有利な条件でM&Aを受けることができたり、会社売却をする際にも買収相手を見つけやすくなるというメリットも出てきます。
投資家が企業を評価する上で欠かせない
ディスクロージャーは、世界の投資家が企業を評価する上で欠かせないものとなっています。日本企業でもグローバル化の流れが出ているため、海外の投資家向けのディスクロージャーを提供するところが増加しています。企業によっては、決算説明会などを英語で実施するところも出てきています。海外の投資家に日本の企業を知ってもらうことで、株式投資が促進されて他の企業をM&Aする資金にあてることが可能となってきます。近年、日本の企業は海外の企業をM&Aしたり、会社売却を受けたりしているところが多い傾向がありますが、そうした新たに加わった企業に関するディスクロージャーをすることも重要となっています。投資家は海外の企業に関する情報は持っていない場合が多いので、企業のディスクロージャーによって詳しく知ることが可能となってきます。