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ストラテジックバイヤー
ストラテジックバイヤーとは何か?
ストラテジックバイヤーとは、M&Aを行なう買い手の立場のひとつのことを指しています。M&Aは事業を多角化したり、強くするということを目的として、広く行われるようになってきましたが、このストラテジックバイヤーという立場は、M&Aを行なう立場の中でも、自社の事業の強化したり、または拡大するというような、自社の経営戦略に基づいて企業の買収を推し進めて行く存在となっています。ストラテジックバイヤーは、会社の売却が行われている売り手企業を、自社のサイドからとらえた価値という面から判断することによって、実際に買収を行なった方が良いのだろうかと判断して行く立場であると言えるでしょう。ストラテジックバイヤーの場合、買収した企業の経営に加わって、買収された企業を自社に組み込んで行くことによって、事業の成長を目指して行くのが通常となっています。それで、買収した企業が自社の経営戦略の観点からしてもはや価値がないと判断されない限りは、ストラテジックバイヤーが買収した企業を手放すということは基本的にはないと言えるでしょう。
ストラテジックバイヤーの着眼点は資材や資源
ストラテジックバイヤーの立場は、会社売却に出されている企業の中から、自社の事業の状況を考えて、シナジー効果が大きいと思われる企業を選択し、自社の経営戦略に用いて行くということに主眼が置かれています。それゆえに、ストラテジックバイヤーがM&Aを行なう場合の着眼点としては、その企業が市場でどれほどの価値を持っているかという点よりも、むしろ、その企業が保有する資材や資源ということになってきます。一方、ストラテジックバイヤーのようにM&Aを行なう買い手の別の立場として、ファイナンシャルバイヤーという立場も存在しています。このファイナンシャルバイヤーの場合は、買収した企業が生み出して行く経営利益により、投資家に利益を還元してゆくことを目的としていますので、ストラテジックバイヤーとは立場が異なると言えます。