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スキーム
スキームとは何か?
スキーム(Sheme)とは、M&Aのシーンでだけで使われるわけではなくて、「しっかりとした枠組みのある計画」や「計画を伴う枠組み」を意味しています。。M&Aの計画であるならば、「M&Aスキーム」となります。ビジネスモデルに関しても、例えば企業の事業計画は、事業の枠組みを表す計画であることから、「事業スキーム」と呼ばれます。このような計画や枠組みは、組織だって継続的に実行されることが期待されており、この点が、単純に計画を表すプランや、単純に枠組みを表すフレームワークとは異なっています。単純に年間の事業計画に関してこの言葉を用いることがあります。M&Aであれば、企業が買収を行う際の計画を指します。専門性の高い公認会計士などに依頼して作成していきますが、会計や財務、税務において、それぞれのスキームを建てていかなければなりません。これをもとにしてスケジュールの策定を行い、それを実行することによって成立を目指します。独占禁止法や、金融商品取引法といった法律上の問題を踏まえた検討も必要となります。
中小企業がM&Aで失敗する原因
中小企業の友好的M&Aの失敗の裏には、多くの場合、売り手側のスキームの未熟さが原因にあるようです。成功に導くためには、売り手側のスキームの構築がポイントとなってきますが、買い手側の理解度も求められてきます。たしかに「M&Aは株式の買取で行う」ではありますが、それ以外の、スキーム構築が出来ないような希薄な知識では、成功率は低くなってしまうのです。現在、ベンチャー企業の再生手段としてM&Aが活発に選択されてきています。また、上場しているベンチャー企業の業務拡大といった、シナジー効果を狙った買収も行われてきています。しかし、非上場のベンチャー企業では、株券の交付が成されていないなどのケースも多くあり、今の株主が本当に権利者であるのかといったことすら、対外的には明らかでないということが多々見られています。多種多様なケースに対応できるよう、M&Aスキームの選択肢を持つことが不可欠となってきています。