特定労働者派遣業の届出には届出基準という一定の条件(届出基準)があります。届出を得るためには以下の全てをクリアする必要があります。
1.事業が特定の者に提供することを目的として行われるものでないこと。
2.派遣元責任者についての基準
3.派遣元事業主についての基準
4.教育訓練についての基準
5.個人情報適正管理体制についての基準
事業が特定の者に提供することを目的として行われるものでないこと
なぜならば労働者派遣事業は、例えば、親会社の人件費カットのために人材派遣業子会社を利用するようなことが目的の制度ではなく、労働力需給の適正な調整を図るための制度だからです。
派遣元責任者についての基準
・派遣元責任者がいること。
派遣元責任者として雇用管理を適正にできる者が選任され配置されていること。
<派遣元責任者の基準>
・未成年者でないこと。
・欠格事由のいずれにも該当しないこと。
・住所不定等の生活根拠が不安定なものでないこと。
・健康であること(雇用管理に支障がない健康状態であること)。
・不当に他人の精神、身体及び自由を拘束するおそれのない者であること。
・公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる行為を行うおそれのない者であること。
・名義借りでないこと。
・成年に達した後、3年以上の雇用管理の経験を有する者。
(1.成年に達した後の雇用管理の経験と派遣労働者としての業務の経験とを合わせた期間が3年以上の者(ただし、雇用管理の経験が1年以上ある者に限る)。2.成年に達した後の雇用管理経験と職業経験とを合わせた期間が5年以上の者(ただし雇用管理の経験が1年以上ある者に限る)。3.成年に達した後、職業安定行政又は労働基準行政に3年以上の経験を有する者。4.成年に達した後、民営職業紹介事業の従事者として3年以上の経験を有する者。5.成年に達した後、労働者供給事業の従事者として3年以上の経験を有する者)
・外国人は、在留資格を有する者。
・苦情処理等の場合に、日帰りで往復できる地域に労働者派遣を行うこと。
また、派遣元責任者が不在の場合の臨時職務代行者をあらかじめ選任しておく必要があります。
※特定労働者派遣事業は届出手続が必要ですが、この届出の要件には派遣元責任者講習の受講は義務付けられておりません。しかしながら特定労働者派遣事業も人材派遣業であることに代わりはないことから、派遣元責任者講習の受講が望ましいとされておりますので、人材派遣事業を行う際には受講するようにしましょう。派遣元責任者講習については
こちらをご参照下さい。
派遣元事業主についての基準
・労働保険、社会保険を適用すること。
・住所不定等の生活根拠が不安定なものでないこと。
・不当に他人の精神、身体及び自由を拘束するおそれのない者であること。
・公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる行為を行うおそれのない者であること。
・名義借りでないこと。
・外国人は、在留資格を有する者(海外に在留する派遣元事業主は例外)。
教育訓練についての基準
・労働者への教育訓練の計画があること。
・教育訓練を行う施設、設備等が整備されており、責任者が配置される等能力開発体制があること。
・教育訓練で労働者から費用を徴収しないこと。
個人情報適正管理体制についての基準
●個人情報管理の事業運営について
・派遣労働者等の個人情報を取扱う事業所内の職員の範囲が明確なこと。
・業務上知り得た派遣労働者等に関する個人情報を業務以外の目的で使用したり、他に漏らしたりしないことについて、職員への教育が実施されていること。
・派遣労働者等から求められた場合の個人情報の開示又は訂正もしくは削除の取扱いに関する規定があり、かつ当該規定について派遣労働者等への周知がなされていること。
・個人情報の取扱いに関する苦情の処理に関する派遣元責任者等による事業所内の体制が明確にされ、苦情を迅速かつ適切に処理するとされていること。苦情処理の担当者等取扱責任者を定めること。
●個人情報管理の措置について
・個人情報を目的に応じ必要な範囲において正確かつ最新のものに保つための措置が講じられていること。
・個人情報の紛失、破壊及び改ざんを防止するための措置が講じられていること。
・派遣労働者等の個人情報を取り扱う事業所内の職員以外の者による派遣労働者等の個人情報へのアクセスを防止するための措置が講じられていること。
・収集目的に照らして保管する必要がなくなった個人情報を破棄又は削除するための措置が講じられていること。