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M&A(Mergers and Acquisitions)

M&A市場で人気のある「業種」とは

皆さんも容易に想像できると思いますが、日本のM&A市場の中では当然「人気の業種」、反対にあまり「需要が無い業種」というものが存在するのです。人気の業種に共通することは、「買収金額が高くなる」とか「買収企業が早く決まる」ということがあります。少しここでは皆さんにもぜひ覚えていただきたい、「買収希望の要望が多い売り手市場の業種」に関して考えてみましょう。

 

IT企業買収の本当の目的はヒトであることが多い

まずその売り手市場の業種ということであれば、IT系企業というのは欠かすことができません。これはいったいなぜでしょうか。実はIT関連産業というのはいつも人材不足で、人材育成にも非常に時間のかかる業種ですからヒトを目的に買収を希望するというケースが多いのです。この「ヒト」目的であれば、業績がそれほど良くない状態でもM&Aが成立するというケースはありますし、「売りたければすぐに売れる」と考えているM&Aアドバイザーが沢山います。

 

実はビルメンテナンス業もM&Aでは人気業種

皆さんも、もし会社の中の「ヒト」という部分を強化したい、効率よく人材を大量に確保したいということであれば、M&Aというものを考えてみるのはいかがでしょうか。M&A市場の中で売り手が有利になっているのはIT企業だけではありません。実は意外にも「ビルメンテナンス業」というものも人気があるのです。このビルメンテナンス業というのは売上とか、利益が非常に安定しやすく買収希望が大きくなっています。さらに業界再編が進んでいる業界なので、規模拡大によるスケールメリットを享受するためにもM&Aを希望する企業が多くあります。このビルメンテナンス業は、買収したくてもあまり案件が表に出てきません。なぜなら売りたい企業があったとしても、すぐに水面下で契約が決まってしまうからです。ですから、もしこうした人気業者の会社を買収したいのであれば、プロのM&A仲介会社に相談して、彼らに対象企業を探してもらうということがポイントになってきます。

 

定番過ぎて忘れがちな飲食業

もう一つ売り手市場の業種は、「飲食業」です。この飲食業を買収したい企業には本当に異なる様々な目的というものがありますね。例えば「好立地店を買収して、物件を手に入れたい」とか「利益の出ている店舗を買収して、その利回りを得たい」、他にも「良いブランドを買収して、自社のものにしたい」ということです。とりわけ5店舗以上を持っているチェーン店は、譲渡金額も高くなります。ぜひ企業買収を考えている皆さんもこうした傾向や状況をしっかりと把握したうえで自分たちに有利な交渉を目指していきましょう。