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M&A(Mergers and Acquisitions)

正常収益

正常収益とは何か?

M&Aに関連した用語として「正常収益」という用語があります。この正常収益とは、それぞれの企業が事業そのものとして発生した利益のことを指しています。計算方法の流れとしては、毎年決算を行う際に算出される利益全体から、その事業とは関係のない利益や非営利な活動によって発生した利益を差し引くことで得ることができます。ただし、この金額は、中小企業と大企業では計算の仕方がわずかに異なっています。大企業などでは、雑収益を差し引けば終わってしまうということがほとんどなのですが、中小企業などでは、保険料や役員報酬などで、決算上の収益が調整されるようなケースがありますので、そのようなケースでは、その部分の金額も差し引く必要が出てきます。正常収益は、企業全体の課税対象額を決定する際に必要となってきており、正常収益に関する計算が正確にできていない場合には、追徴課税の対象となってしまう可能性もあります。ですから、正常収益を計算する際には、注意が必要です。

 

正常収益力が高いと顧客からの収益変動が安定する

それぞれの企業にはそれぞれの事業があります。そして、その事業によって収益を得るわけです。その単純な収益を正常収益としてとらえるわけですが、企業によっては、雑収益などが多いために正常収益がかなり少なくなるということがあり得ます。正常収益力が高い企業は、顧客からの収益の変動幅が少ないと言えるでしょう。お得意先との契約は毎年のようにほとんど変わらないのものの、正常収益の変動幅が減少の方向に大きくなっている場合には、そのお得意先が最初からなかったものとして考えるので、収益としては最終的には少なくなる、ということになります。さらに、退職金の項目が極端に高いケースでは、退職金は収益としては除かれることになりますので、収益力としては下がることになります。退職金が増加する原因としては、大規模なリストラが考えられますので、人件費削減のためだけのリストラの可能性が高いことを示すものとなり得ます。

 

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